ひな祭りには、ひな人形は欠かせません。
しかし、ひな人形をいつから飾り始めていつしまえばよいかなど、わからないことがいろいろあります。
ここでは、ひな人形の飾り方などについてご紹介します。
ひな人形はいつ飾る?いつしまうか?
ひな人形は立春(2月4日頃)からひな祭りの1週間前までに飾るとよいと言われています。ひな祭りの直前に飾ることを一夜飾りと言ってあまりよくありません。
しまうのは、できるだけ早い方がよいと言われています。
いつまでも飾っておくと婚期が遅れるという考え方が今も残っています。
昔は、4日の早朝にしまったという話もあります。
そこまではしなくてもよいと思いますが、ひな祭りが済んだらできるだけ早くしまった方がよいです。
できれば晴れて乾燥した日に片付けると、人形が傷まないのでおすすめです。
ひな人形を飾る日やしまう日は明確に決まっていません。
雨水の日(2月19日頃)に飾り、啓蟄(3月6日頃)までにしまうと、よい人と結婚できて幸せになれるという説もあります。
地域などによっても異なります。
【ひな人形の飾り方】男雛の位置は関西と関東では異なる!?
内裏雛には男雛(お内裏様)と女雛(お雛様)があります。左右のどちらが男雛でどちらが女雛なのか、飾り付けの際に迷った経験はないでしょうか?
実は、地域によって位置が異なるのというのです。
向かって左が男雛で、向かって右が女雛というのが一般的な位置となっています。
昭和天皇の即位の際に、天皇陛下が左、皇后陛下が右に並ばれたことに由来するなど諸説あります。
関東ではこちらが主流となっています。
しかし、関西、特に京都では、これが反対となっています。
つまり、向かって右が男雛で、向かって左が女雛です。
ニャン太
関西でも関東と同じ飾り方をすることもあります。
ひな人形の飾り方~7段の場合
ひな人形は、もともと男雛と女雛の2体だけでした。現在の1段飾りです。
ひな人形が持ち主の厄を引き受けてくれるという考え方があります。
そのため、歳月を重ねていくうちに、人形が多ければそれだけ厄を引き受けてもらえると解釈されるようになりました。
三人官女や五人囃子など人形の数が増えていきました。
そして、段数が多くなっていき、現在は7段飾りが一般的となりました。
7段飾りには、人形だけでなく、調度品もたくさんあります。
適当に置かれているイメージがありますが、実は飾り方は決まっています。
ここでは、関東の一般的な飾り方をご紹介します。
地域によっては異なることがあります。
最上段
内裏雛を並べます。向かって左が男雛で、向かって右が女雛となります。
関西では反対となります。
左右にぼんぼり、中央に瓶子(へいし)を置きます。
二段目
三人官女を並べます。内裏雛の世話係です。
左から銚子持ち・三方持ち・長柄の銚子持ちとなっています。
官女の間に高杯を置きます。
三段目
五人囃子を並べます。能の演奏を行います。
左から太鼓・大皮鼓つづみ・小鼓・笛・謡となっています。
四段目
随身(ずいしん)を並べます。護衛係です。
左に右大臣(若人)、右に左大臣(老人)となっています。
間に御膳と菱台を置きます。
五段目
仕丁(しちょう)を並べます。雑用係です。
左から台笠持ち・踏台持ち・立傘持ちとなっています。
もっとも左に右近の橘、もっとも右に左近の桜を置きます。
これらの樹木は宮廷の庭を表しています。
六段目
左から箪笥(たんす)・長持(ながもち)・鏡台・針箱・火鉢・茶道具を置きます。嫁入り道具です。
七段目
左から駕籠(かご)・重箱・御所車(ごしょぐるま)を置きます。嫁入り道具や乗り物です。
参考にしてみてください。